利用者目線で太陽光発電システムをご紹介
これから太陽光発電システムの導入を検討されている方が気になっている点として、どの程度の売電収入が得られるのか、何年で回収が出来るのか、メンテナンスはどの程度かかるのかといった事ではないでしょうか。
そこで、既に設置導入をされた方々の体験談を募りましたのでご覧下さい。設置環境や条件によって様々だとは思いますが参考になるかと思います。
太陽光発電ソーラーを使った発電と固定価格買取制度のおかげで年間電気代無料!!
- 名古屋市中区 I・H さん / 2007年購入 / 5.4kW設置
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2007年に某ハウスメーカーで新築の家を建てました。老後暮らす家として建てたので、オール電化仕様、そして発電は太陽光発電ソーラーの利用でした。
オール電化は、火を使わず安全面で優れていると判断して取り入れたのですが、太陽光発電システムは某ハウスメーカーの設備としてセットでついてきたので否応なしの導入でした。
建築当時は太陽光発電に関心があったわけでもなく、オール電化をカバーする程度の考えしかありませんでした。また、2007年当時は自宅が別にあり、仕事の関係もあって新築家屋にすぐには住まず、実際に住み始めたのは 2012年位からで、太陽光発電の恩恵にあずかる事もありませんでした。
私が新築家屋に住み始めた年の 7月、政府による再生可能エネルギーの固定価格買取制度が本格化しました。制度がスタートすると、私もにわかに自分の居宅で毎日せっせと発電に励んでくれている太陽光ソーラーがどのような仕事をしてくれているのか関心が強くなり、
- 私の電気がどのような契約になっているのか
- 太陽光発電の固定価格買取制度でどのような適用になっているのか
- 一か月の電気の収支はどのようになっているのか
と、どんどん関心が広がっていったのです。
そこで色々調査してシンプルにわかったことを箇条書きしますと、
- 再生可能エネルギーのうち、住宅用太陽光発電での買い取り価格が高いこと(私のケースでは 1kWhあたり 42円)
- 2012年が固定価格買取制度のスタートなので 2015年現在、まだ 7年もこの制度を利用できること
- 固定価格買取制度がスタートして以来、細かく自分の毎月の電気代収支をチェックしてきますと、ほぼ毎年収支は黒字で数万円はプラスになっていたこと
- 電力会社との契約は一般の従量制契約でなく、昼間は少し従量契約より電気代が割高だが夜間の電気代はその分かなり割安になっている契約であること
が分かりました。
それが分かってからは、電気代の節約も含めて深夜時間帯に相当する午後 11時から朝の 7時までに、それまで日中で使っていた電気の使用を深夜時間帯にシフトすることにしました。
例えば、洗濯は全て深夜に済ませたり、早朝の炊飯も朝 7時までに炊き上がるようにタイマーをセットするとか、あるいは入浴後の浴室乾燥も深夜の時間帯で済ますなどです。
このような電気に対する意識の改革はやはり、太陽光発電ソーラーの設置と再生可能エネルギー固定価格買取制度の見直しがなければなかったものと思います。
想像以上の売電料金
- 名古屋市昭和区 I・K さん / 2012年購入 / 9.4kW設置
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家を新築するにあたり太陽光発電のパネルを設置し、屋根いっぱいに 9.4kW載せました。
ハウスメーカーの方は発電シミュレーションを見せてどれだけお得かを説明してくれましたが、正直説明の 6割ぐらいが現実だろうと思っていました。決して安い物でもないし、多く載せすぎて後悔するのも怖いなとも思いました。
しかし実際住み始めて太陽光発電の発電量には本当に驚くばかりです。
住み始めたのは 2月でした。1年の中でも日照時間が短く発電量が最も少ないと言われる時期です。しかしそんな時期にもかかわらず売電の料金は 2万円弱ほどありました。
我が家では床暖房も導入しているので、冬場の使用電力が少ないということもありません。専業主婦と小さい子供が1日中在宅しているので昼間も電気の使用はそれなりにあります。にも関わらず発電した電気を使用して買電を抑えるばかりか、売電までするほど発電してくれるのです。冬場なのにです。
もちろん売電だけでなく買電を抑えているので月々の電気代も安くなります。晴れている日は夜間以外の電気代はかからないと言っても過言ではありません。ちなみに夏場であれば雨の日でさえ、昼間はほんの少量ですが発電してくれています。
動物を飼っているので夏場はリビングのエアコンを 24時間稼働させていますが、それでも電気代は 7,000円 ~ 8,000円ほどでした。もちろん就寝時は寝室のエアコンも稼働させています。
さらに売電料金は多い月では約 6万円にもなりました。6万円といえばちょっとしたパートの給料にも匹敵するほどの金額です。我が家ではローン返済の一部としてとてもありがたい収入になっています。
もちろんこの金額は土地の日当たり具合やその年の天気によっても左右されるものなので、必ずしも保障されるものではありません。それでも発電してくれればくれるほど電気代が安くなり、使用量が少なければ余りを売電して現金にも出来るわけですからかなりお得だなと感じています。
ちなみに我が家では今の売電価格が保障されているのは 10年間ですから、10年後には売電収入は期待できない金額になっていることも考えられます。
それでも買電量を抑えられるのは変わりませんし、発電量が多い時間帯に家電を使用するなど工夫次第でお得に使用できるのではと考えています。個人的には 10kW以上載せて売電価格の固定期間を 20年間にしておけば良かったと少し後悔しているほどです。
設置するときは高い物だと思っていましたが、今ではこれだけ発電してくれるならとてもお得だなと印象もがらりと変わりました。
自分の電気は自分で賄う
- 愛知県あま市 Y・H さん / 2000年購入 / 4.8kW設置
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私の実家が 15年くらい前に田舎に引っ越して家を建てたのですが、その時に太陽光発電にしました。
まだそこまで太陽光発電の話が出ていない時だったのですが、父の強い希望ですることになりました。父はエコに大変興味を持っていたので、自ら話を進めて業者さんを探してお願いしたようです。
当初は太陽光発電で作った電気を電力会社が買い取ってくれるという話を聞いて、将来的には設置しても元は取れるということもあり、私もいいなと思いましたが、父は自分の家の電気を賄えて、エコであるという事だけで十分だと思っていたようです。
設置して 15年くらい経ちますが、実家では両親の 2人暮らしなので、基本的にはすべて太陽光発電で足りているようです。
昼間は 2人とも働いていて家にいないので、特に困る事もないようです。設置したのがずいぶん前なので、設置金額も高く、助成金等はなかったのですが、今は助成金が使えるので検討しやすくて良いですね。私の実家の設置価格は 200万円くらいかかりました。今は助成金もあるし、売電価格は少しずつ下がっているようですが、設置金額も大分安くなってきたので、早めに回収できるんじゃないかと思います。
何より、最近の電気代の上がり方には疑問を感じるので、未来の事と、自分の生活の投資に太陽光発電を取り付けるのもいいと思います。
設置して 10年の経験から言える事
- 岐阜県岐阜市 K・M さん / 2000年購入 / 6.25kW設置
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自宅に太陽光発電を設置して 10年以上になります。太陽光発電を設置するにあたって、これまで経験してきた事についてご紹介します。
まず、1日の日照時間が確保できるかどうか。これは誰もが考えることですが、高いビルや樹木で太陽光発電パネルに影が出来ると発電量に影響します。我が家の周りには影になるものがまったく無いので、太陽が出ている間中、発電してくれます。これは導入を決心する大きなポイントでした。
太陽光発電は太陽光がパネルに当たって発電しますが、その太陽光がパネルに垂直に当たる時に最高の効率で発電します。太陽光の当たる角度が斜めになるほど発電効率は落ちてきます。太陽は刻々と動きますし、季節によっても位置が変わってきます。通常は屋根の角度にあわせてパネルを設置するので、屋根の角度が発電量に影響することになります。
最後に太陽光発電のシステムは物理的に動くものが無いので故障は少ないです。15年近く使って基盤を 1回だけ交換したことが唯一の故障でした。
メンテナンス費用の心配はほとんど要らないです。